不倫は違法行為?不倫は犯罪に該当する?

不倫はダメだと多くの人が認識していますが、
「なぜ不倫がダメなんですか?」と問われて即座に返答出来ますか?

犯罪になるのでしょうか?ダメとは何がだめなのでしょうか?
法律的にはどういった解釈になるのかについてご紹介していきたいと思います。

不倫はダメと言われますが・・・逮捕されますか?

逮捕されてしまうような犯罪とは刑事事件になります。
分かりやすい所でいうと、傷害・窃盗・殺人・車での違法行為などが、刑罰の対象となり逮捕や罰金や収監などを含めた罰則の対象となる行為です。

刑法に違反し刑罰対象となる行為に関して犯罪と言いますので、刑事事件とは犯罪をおかした個人と国などの公である検察官との裁判になります。

不倫など夫婦の問題は民事事件であり個人と個人同士の裁判になりますので民事裁判となります。

不倫については刑法に定められていないので、刑罰もなく逮捕や収監されるといった事はありません。
あくまで個人同士の間の不法行為について裁判で争うという事になります。

裁判が可能な根拠として、民法に「不法行為による損害賠償請求ができる」と明記されていて、不倫はこの不法行為にあたるということで慰謝料を請求できるのです。

浮気と不倫の違いはありますか?

浮気と不倫とで、一見するとどちらも特定の人意外の異性と関係を持つことのように思いますが、実は違うもので定義があります。

お付き合いをしているだけで結婚という婚姻関係にない二人の間では、不倫という言葉は使われずに浮気と言われます。
法律上で指し示す不倫という定義は「結婚して配偶者がいるのに、違う人と自由意志で肉体関係を持っている事」となり、これが不貞行為と言われます。

LINEでとても仲よさげにいちゃいちゃ会話をしていても、仲よさげに2ショット写真を撮って大事に持っていても、それだけでは不貞行為とはなりません。
民事裁判でこれは不倫で不貞行為ですと言い切るには「肉体関係」がないと不倫とは言えないのです。

心情的には「他の女性とデートしていちゃいちゃしてるから不倫!」と言いたくもなりますが、裁判ではそういう事は通用しません

民法で明記されているので損害賠償として慰謝料の請求ができる!

証拠をしっかり揃えて民事裁判を起こす事で、慰謝料の請求をする事ができます。
不倫での慰謝料は50万〜500万円ほどで、不倫していた2人に請求した場合の合計金額がこれくらいになります。

夫婦の仲のよさや婚姻期間の長さ、不倫した2人の付き合いの長さや肉体関係の回数、様々な事が複合的に考慮されるので慰謝料の金額にはこうした大きな幅があります。
こうした事などから、不倫のペナルティとしては慰謝料を支払ってもらうという事になります。

ペナルティはお金だけで済みますか?

会社では過酷な立場が待っている場合も

もし同じ会社内で不倫していた場合は、会社の方から左遷されたり窓際に追いやられたり肩たたきにあって自主的な退社に追い込まれるといった可能性があります。

そこで恥を忍んで会社にしがみついたとしても、社内での信用や評判が落ちてしまう事で出世街道に戻る可能性がほぼ無くなるという事になります。

子供や家族を失う事に

不倫での離婚により、配偶者はおろか子供がいた場合は子供も一緒に失ってしまう事になります。

子供が幼いのであれば親の不倫のせいで離婚するという事を理解しないで済むので、面会できたりする事も考えられますが、思春期の子供だった場合は絶縁状態となってしまう可能性が大きいです。

経済的基盤を失う可能性がある

専業主婦や主夫といった人が不倫で離婚となってしまった場合は、ある日突然経済的な基盤を失う事になります。

それまで長期に渡って専業主婦や主夫だった場合、職探しなども困難な事が考えられ、一気にお金にも住む場所にも困ってしまうという事になります。

離婚したくなくても裁判で強制的に離婚できてしまう

不倫してしまったけれど許して欲しい、やり直したい、離婚したくない!と思っても、その行為で夫婦関係が壊れてしまったと裁判所が認めれば離婚できてしまいます。

これは、協議離婚・調停離婚・裁判離婚と3種類の離婚方法のうち、もっとも強制力の強い裁判離婚だからなのです。

訴える側が、「相手の不倫で夫婦関係が壊れたから、離婚と慰謝料を認めて下さい」と提訴しているためです。

不倫には慰謝料の他にこうしたペナルティが待ち受けているのです。

よくよく考えてみると、不倫している時の当の2人は一瞬でも楽しいのかもしれませんが、結局の所、誰も幸せにならないしバレたら過酷な道がほぼ確定するのが不倫という事になります。

不倫裁判で慰謝料が増額する方法がある?


慰謝料を決定する時に考慮されるのが、婚姻関係の長さや夫婦関係、不倫した二人の付き合いの状況などです。

上の方でも少し説明しましたが、
「結婚も長くなりとても幸せだったのに、配偶者が継続的に不倫をしていて幸せな結婚生活を壊された!」
という場合と
「結婚してまだ3年だけど夫婦仲は冷めきっていたし、不倫といっても一度のあやまちだった。」
という場合では慰謝料が全く違ってきます。

不倫関係にあると感付いてしまった場合で離婚しようと思うのであれば、「証拠集めに全力投球」して下さい。
明らかに肉体関係にあると思われる証拠が3つなど複数」ある事で、有利に裁判を進める事ができます。

この場合に一つしか証拠を揃えられないと、「一度の過ちだったんです」という言い訳や言い逃れをする事が可能になってしまいます。

裁判で有利に進めようと思う場合は「強い証拠を複数集める」という事を念頭に置いておきましょう。
この事が結果的には慰謝料を請求した側の利益になって、泣き寝入りせずに済むという事になります。

ここまで不倫とは何なのか?法律の観点などからもご紹介してきました。
裏切られる行為はとても辛いものですが、裏切っている方も結果的に辛い道を歩む事になってしまいます。
結婚生活が特に大きな問題もなく平凡で穏やかであればなおさら、不倫された方もした方も辛い現実に直面する事となります。

もし不倫しているのであれば今一度考え直してみる事や、不倫されているのであれば慰謝料を請求する際のヒントとして、今回の記事を参考にして頂ければと思います。

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